都市計画論文集
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大規模住宅団地における建物除却後の跡地現況と建物除却計画・将来方針の対応関係
ベルリン市マルツァーン・ヘラーズドルフ団地を対象として
馬場 弘樹樋野 公宏
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2019 年 54 巻 2 号 p. 163-170

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抄録

本研究はベルリン市東部の住宅団地を例にとり,建物除却跡地が除却計画・将来方針を通してどのように方針付けられ,現況とどのような対応関係にあるのかついて明らかにした.はじめに,跡地現況について現地調査を行い,跡地現況と建物除却計画・将来方針との対応関係を分析した.続いて,住宅,施設等の需要に関連する立地特性を踏まえ,建物除却計画・将来方針と建物除却跡地利用に有意な相関関係があるのかを定量的に分析した.結果,除却跡地は多様な現況利用がなされている点,計画早期では建物除却跡地の公的利用は期待されておらず,積極的に民間への所有者移転が検討されていた点,明確な将来方針がある場合では跡地現況も概ねそれに従うか,緑地のまま留保されている点,一旦非建蔽地利用として方針付けられた土地は,建蔽地化されないように保全されている点が明らかになった.以上より,当該除却計画・将来方針は非建蔽地の保全に努めながら,市場の変化に合わせて弾力的な運用がなされていたと考えられる.

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© 日本都市計画学会
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