2019 年 54 巻 2 号 p. 171-178
本研究で取り上げる、立川での一連の取り組み(以降「立川プロジェクト」)は、コミュニティFMを活用した「メディア運営」と、シャッター商店街の空き物件を活用した「拠点開発」を連携させたもので、民間有志が中心となって行われたリノベーション・エリアマネジメントの先駆的な事例ともいえる。なお、「立川プロジェクト」の事例分析を通じ、地域コミュニティの巻き込み及び、拠点開発を通じた地域コミュニティづくりの過程を明らかにすることを目的とし、マーケティング理論などを援用することで、地域コミュニティづくりにおける方法論及び有効な知見を得ることを目指した。本研究を通じて、地域コミュニティづくりにおいては、ターゲットに応じた段階的なアプローチが特に効果的であることが明らかとなった。