都市計画論文集
Online ISSN : 2185-0593
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Desire pathの再現に基づく歩行環境が歩行軌跡に与える影響の解明
重み付きランダムドロネー網上の最短路探索シミュレーション
田端 祥太新井 崇俊本間 健太郎今井 公太郎
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ジャーナル オープンアクセス

2019 年 54 巻 3 号 p. 1562-1569

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抄録

本研究の目的は,Desire pathの発生モデルを構築し,歩行環境が歩行軌跡に与える影響を解明することである。Desire pathは草地や土の地面において,人が繰り返し歩行することによって発生するが,美観や衛生の観点から,管理運営上Desire pathを発生させない計画が望まれる.そこで本研究は,地面の仕上げに応じた移動抵抗を加味したランダムドロネー網上での最短路上にDesire pathを再現することで,草や土の領域の移動抵抗を推定し,歩行環境が歩行軌跡に与える影響を解明した.分析より,草の移動抵抗はフォーマルな空間やパブリックな空間ほど大きく,インフォーマルな空間やプライベートな空間ほど小さいこと,土の移動抵抗は舗装路の移動抵抗とほぼ同一であることが明らかになった.

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© 日本都市計画学会
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