都市計画論文集
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文化交流拠点の創造プロセスにみる新たな市民社会の形成に関する研究
岡山県玉野市宇野築港地区を事例に
成田 海波
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ジャーナル オープンアクセス

2019 年 54 巻 3 号 p. 645-651

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抄録

宇野築港地区は歴史的市街地において新たに整備された港周辺の都市空間を生かした交流拠点、文化芸術拠点としての役割を新たに担っている。宇野築港地区での文化的活動を契機としたセクター間の新たな関与と展開、活動拠点の広がりは時期によって5つに分類される。2013年以降は歴史的市街地において、文化的活動がイベントのみならず日常の場で生まれており、商店街や宇野港周辺が以前に比べて創造的環境に変容しているといえる。また、同時に、活動に応じて足場となる拠点を選択したり、活動の補助となる支援策を選択することができ、社会や経済システムが市民の活動が実現しやすい形に再構築されつつあることが、宇野築港地区での取り組みの一助となっている。

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