都市計画論文集
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東京23区におけるスタートアップ・エコシステム集積の研究
2変量ローカルモラン統計量を用いた共集積の分析
穴井 宏和柴崎 亮介
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ジャーナル オープンアクセス

2020 年 55 巻 3 号 p. 1055-1062

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抄録

本研究の目的は、(1)スタートアップ及びそのエコシステムの集積状況を明らかにする、(2)エコシステムの空間的な特徴と課題を抽出して、スタートアップ支援政策等に生かすことである。既存研究では、スタートアップのみ、投資家のみの立地分析を行ったものが多かった。一方で、スタートアップ、投資家、大学・研究機関などで構成されるエコシステムを一体的に研究した例は少ない。本研究では、スタートアップとその支援機関の共集積の状況を2変量ローカルモラン統計量によって明らかにしたのが特徴。検証の結果、スタートアップの集積がありながら支援機関が少ないエリアとして、東新宿、代々木、五反田、茅場町、芝浦などがあることが明らかになった。これらの地域は、政府・民間のスタートアップ支援によってエコシステムを強化できる可能性がある。

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