都市計画論文集
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エリアマネジメント団体による景観マネジメントの現状とその団体類型ごとの特徴に関する研究
エリアマネジメント団体への全国アンケート調査・分析に基づいて
高木 悠里嘉名 光市蕭 閎偉
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2020 年 55 巻 3 号 p. 1423-1430

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抄録

本研究では、様々な主体により地域の景観を地域自らがマネジメントしていくような取組を「景観マネジメント」とし、全国アンケート調査を通じて、エリアマネジメント団体による景観マネジメントの現状を明らかにすることを目的とする。景観マネジメントは、「自主ルール(デザインガイドライン等)」、「景観形成事業(デザインレビュー等)」、「公共施設・公共空間の管理等」、「空家・空店舗・空地対策」、「イベント等による賑わい創出」、「広告事業(エリアマネジメント広告)」、「サイン等の設置」の観点から分析した。次に、エリアマネジメント団体の類型を設定した上で、類型ごとの景観マネジメントの特徴を分析した。その結果、「大都市・混在市街地型」や「大都市・成熟市街地型」で景観マネジメントに関する活動が多く実施され、景観への効果が大きいと感じられている傾向があった。また、「地方・その他市街地型」では自主ルールの策定・運用は少ないが、その他の活動は多く実施される傾向であり、「まちなか広場型」では公共空間の管理等を基本に景観に配慮した取組がなされており、いずれも景観への効果が大きいと感じられていた。

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© 日本都市計画学会
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