都市計画論文集
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立地的特性と物理的特性による密集市街地の類型化に関する研究
市街地特性を考慮した密集市街地整備のあり方検討に向けた基礎的調査
芳原 拓実田中 貴宏
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2020 年 55 巻 3 号 p. 274-281

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抄録

わが国の密集市街地の多くは、防災上の問題を抱えているため、一部では、これらの問題の解消を主な目的とし、道路拡幅等が実施されている。一方で、密集市街地は、街路幅員が狭く建物が密集していることから、このような空間に対して人々が親近感や安心感などを持つことも指摘されている。そのため、密集市街地整備の計画に際しては、このような空間特性にも配慮した整備の方向性を示す必要があると思われる。そこで本研究では、密集市街地の整備方針作成に向けた基礎的検討として、全国の市街地を対象に、立地的、物理的特性の指標を用いた類型化を行い、類型ごとにその課題と特徴を明らかにすることで、整備の方向性を示すことを目的とした。その結果、立地的特性では、人口特性や用途等においてクラスター間に顕著な差が見られた。物理的特性では、建物・街区の規模や建物の密集度に差が見られ、密集市街地をその特性によって類型化し、各類型の課題や特徴を把握することができた。

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