都市計画論文集
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東京圏における農住混在空間の実態分析
都市基盤整備と都市農家による農業経営の観点から
木村 達之真鍋 陸太郎村山 顕人
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2020 年 55 巻 3 号 p. 311-316

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抄録

近年、都市における農住混在に対する評価が高まっており、農地が都市計画上に位置付けられるなど法制度の枠組みも大きく変化しつつある。しかし従来スプロール市街地として問題視されてきた農住混在を肯定的なものに転換するための具体的な空間像は不明瞭である。そこで本研究では様々な農住混在の実態に即した空間像を検討するため、東京都内の複数地区・自治体を対象にGIS分析・登記簿調査・聞き取り調査を行い、農住混在空間の実態と形成プロセスを敷地・地区スケールで分析する。分析にあたっては、日本において主要な農地所有主体である農家個々の土地運用の集積による市街地形成と、土地区画整理事業や都市計画道路整備などの都市基盤整備による面的な市街地整備の2つの観点を設定し、都市計画・まちづくりで農地を扱う上での要件について考察を行う。

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© 日本都市計画学会
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