都市計画論文集
Online ISSN : 2185-0593
Print ISSN : 0916-0647
ISSN-L : 0916-0647
東京都市圏におけるライフスタイルと交通行動の長期的変化に関する研究
谷口 賢太森本 章倫
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2021 年 56 巻 3 号 p. 1039-1044

詳細
抄録

近年,東京都市圏において,居住地周辺での活動の姿を意識した生活圏のまちづくりの重要性が唱えられている.本研究は1970年代以降の約50年間を対象期間とし,東京都市圏の都市構造の変遷に留意しながら,人々の居住地周辺における活動の実態について知見を得ることを目的とする.結果として,東京都市圏PT調査のデータを用いた交通行動のパターンの分類を通して,自宅近くでの私事活動が多様化していること,中でも買物トリップのあり方の変化と運動トリップの増加が特徴的であることを示した.今後も人々の活動が多様化することを考えると,次世代の生活圏の育成にあたっては,鉄道駅を地域の核とする考え方や,歩行を充実させるネットワークが重要になると考えられる.

著者関連情報
© (c) 日本都市計画学会
前の記事 次の記事
feedback
Top