都市計画論文集
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歴史的風致維持向上計画の第一期から第二期への展開にみられる変化と課題
宮下 拓也松井 大輔
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2021 年 56 巻 3 号 p. 1092-1098

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抄録

2021年時点で83自治体が歴史的風致維持向上計画を作成し、10自治体では第二期に展開している。本研究は第一期から第二期への展開による変化と課題を明らかにすることを目的とする。結論は以下の通りである。(1)重点区域の範囲拡大・縮小・新規追加、ハード事業の割合の減少などの変化を確認できた。(2) その要因には、2017年度の歴まち法運用指針の改正などがあった。(3)縮小範囲での事業、ハード事業への偏りなどが移行時の課題として挙げられる。(4)佐川町では、第一期に住民意識を醸成し、第二期で重点区域を広げるという連動性を確認できた。このように、第二期を見据えて第一期を計画・運用することが望ましいと考える。

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