都市計画論文集
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道路時間距離を用いた地方都市生活圏の居住のコンパクト性の評価
福山 敬青木 智男大平 悠希
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2021 年 56 巻 3 号 p. 1168-1175

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抄録

今後人口減少が続くわが国において,コンパクト化等による地方都市生活圏の生活サービス水準の維持が課題である.生活交通手段として自家用車利用の多い地方都市生活圏がコンパクトで効率的となるためには,都市機能の都心部集中による維持が必須である一方,住民の集住と相互のアクセスのしやすさが重要となる.このような地方都市生活圏のコンパクト性の計測の1つとして,道路時間距離による人口重心を用いた方法を提案し,鳥取県東部地域を対象地域圏として人口変化や道路整備がもたらしたコンパクト化の動向の解明を試みた.その結果,地域圏全体としてコンパクト化が進んだこと,また,地域圏内15地域のうち人口増加がコンパクト化に寄与する地域数は3(平成22年)から2(平成27年)に減少したこと等が示され,旧来の直線距離による方法とは異なった結論が得られた.

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