都市計画論文集
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COVID-19流行下における民泊の立地動向と民泊に対する住民意識に関する研究
大阪市を対象とした事例分析
橋戸 真治郎蕭 耕偉郎嘉名 光市
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ジャーナル オープンアクセス

2022 年 57 巻 3 号 p. 516-523

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抄録

近年の訪日外国人の増加に伴い、多くの観光客を誘引する大阪市では民泊が増加している。しかし、民泊は現在、COVID-19感染拡大の影響により前例のない危機に直面している。また、民泊は騒音やごみ出し等の問題が指摘されており、今後、住環境の保全と民泊経営が両立するための方策が必要である。本研究は、大阪市を調査対象とし、急速に変化する民泊の立地動向の調査及び、民泊に対する地域住民への意識調査から、大阪市における民泊の実態を把握し、今後の民泊と地域との共存に向けたあり方を検討した。結果、大阪市では特に中央区、浪速区、西成区の住宅密集地域において民泊が急増しており、地域のストック活用や地域活性化の可能性が見られた一方で、地域住民からはいくつかの否定的な意見が聞かれた。また、COVID-19が民泊と居住者の共存のための重要な転換点となる可能性があると考察した。

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