都市計画論文集
Online ISSN : 2185-0593
Print ISSN : 0916-0647
ISSN-L : 0916-0647
新潟県湯沢町におけるリゾートマンションの定住化の実態と課題に関する研究
定住者と非居住オーナーの意識調査結果からの検討
生方 翔也樋口 秀
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2022 年 57 巻 3 号 p. 808-815

詳細
抄録

新潟県湯沢町では、バブル経済をピークに58棟ものリゾートマンションが建設されたが、バブル経済の崩壊後は管理の優先度の低さからの管理費や修繕積立金の滞納が問題となった。しかし、近年ではリゾートマンションに定住するというケースが増えてきている。本研究では、定住化に伴う課題を抽出し、リゾートマンションの利活用を進めるうえで必要となる施策を考察する。 結果として、①定住者は町外からの高齢者の単独もしくは夫婦世帯が多いこと②リゾートマンション居住に対する満足度が高いこと③オーナーも定住者の増加を肯定的に受け止めていることが明らかになった。一方で、定住化に伴う課題として、高齢者問題、駐車場不足、定住に適さない物件が存在することが明らかになった。今後、行政によるマンション内の状況把握、リゾートマンションの類型化が必要である。

著者関連情報
© (c) 日本都市計画学会
前の記事 次の記事
feedback
Top