この研究は、熱環境緩和のための緑地整備と海風活用を将来どこでどのように行うことが効果的かを明らかにすることを目的とした。具体的には、現状の気候を再現するために数値シミュレーションを行い、Multi-Scale Simulator for Geoenvironmentモデルを神戸市・三宮地区で使用した。次に、2030年の再整備計画完了時の気候を予測し、再整備後の熱環境に関する課題を明らかにした。さらに、熱環境上の課題地点を対象に、その緩和のため、緑地の整備と建物配置の改善による海風の誘導を意図して改善案を提示し、その効果を考察した。