日本土木史研究発表会論文集
Online ISSN : 1884-8133
Print ISSN : 0913-4107
ISSN-L : 0913-4107
東大阪地域における鉄道網の発展過程について (その2)
天野 光三前田 泰敬二十軒 起夫
著者情報
ジャーナル フリー

1985 年 5 巻 p. 197-205

詳細
抄録
前回、大阪都市圏の鉄道網の発展が、都市の発展過程と、どのような関係を持ちながら変化してきたかを、比較的競合路線の少ない東大阪地域について、経年的に地図と地方史をもとに調査した。
今回は、鉄道敷設以前の交通網と、鉄道敷設後の交通網について、都市発展との関係を調査した結果について報告する。
東大阪市地域は、昔の河内の国の中央北部に当たり淀川, 大和川の2大河川にはさまれた、旧大和川の溢流地域である。これらの河川が運んできた肥沃な土壌によってはぐくまれた河内平野の農産物は、綿, 菜種といった二次加工を必要とする産物が多かった。そして、これらを製品化するための輪送, また、瀬戸内海を控えた、堺, 大阪の港への輪送や, 市場と京都, 大和への人貨の輪送は、河川を利用した舟運と、堤を利用した陸路や生駒山脈越えの道によって行われていた。しかし、明治以後の近代化によって、交通手段の変革、即ち鉄道, 自動車の出現, 並びに、治山・治水事業により水利にも変化をきたし、舟運の衰退とこれに替わる道路網の発達によって集落の形成状況が大きく変化し、都市化の状況が著しく変貌した。
著者関連情報
© 社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top