日本土木史研究発表会論文集
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水戸市及び足利市の浄水場における洪水との戦い
小出 崇
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キーワード: 浄水場, 水害, 耐水化
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1985 年 5 巻 p. 55-62

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抄録
1947 (昭和22) 年9月14~15日、カスリーン台風の伴う豪雨によって、利根川とその支川、那珂川、北上川とその支川・磐井川等が氾濫、関東地方から東北地方南部にかけて死者・行方不明1529人、負傷者1, 841人、建物損壊12,761戸、浸水家屋41,800戸に及ぶ災害となった。
カスリーン台風は、公共施設にも大きな被害を与え、上水道施設にあっては、江戸川右岸に位置する東京都金町浄水場 (当時能力280,000m2/日) が水没、中川に架かるφ1,200mm水管橋の橋脚が洗掘されて傾斜するなど、東京都水道局の被害総額は83, 482千円に達した。
一方、那珂川右岸に位置する水戸市芦山浄水場 (8,800m3/日) は、周囲に続らした土堤によってその被害を最小にとどめ、又、渡良瀬川左岸に位置する足利市今福浄水場 (11,550m3/日) も、渡良瀬川の洪水に襲われながら、二重に設置された水防施設によって辛うじて被害を免れることができたのである。
本研究は、これら芦山及び今福の両浄水場に注目、その創設期における水害に対する配慮を紹介し、又、その後の洪水との戦いの歴史をたどり、カスリーン台風時いかにして水害を免れ得たかについて述べるものである。
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© 社団法人 土木学会
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