土木史研究
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長岡京における溝の雨水排除機能
神吉 和夫神田 徹大江 和正
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キーワード: 長岡京, , 雨水排除, 合理式
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1999 年 19 巻 p. 271-274

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抄録

わが国の古代都市は条坊制を採用しており, 碁盤目状の街路には溝が設けられている. しかし, 溝がどのような目的で建設されたか明確ではない.
本稿では, 長岡京の地形, 河川水系, 大路, 溝および地被状態を発掘調査資料, 現在の地形図などを用いて復元し, 京域における雨水排除機能を合理式により推算した. 京域は24の排水区域に分割され, 主な排水路は朱雀大路および東西大路の溝である.5年確率降雨を用いた場合, ほとんどの溝が溢れる結果となり, 現在の下水道計画と比較した場合, 溝の雨水排除機能は小さいといえる.

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