土木史研究
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これからの交通システム整備と「まちづくり」に関する土木史的考察
鈴木 聡士五十嵐 日出夫
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2000 年 20 巻 p. 391-396

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抄録
交通と都市は車の両輪である。およそ交通の便なくして都市は繁栄せず、交通システムは都市の繁栄によって、はじめて意義付けられるからである。
このような観点から本研究は、この交通と都市の発展連鎖に着目し、今日では東京新都心と称されるまでに発達した「新宿」の都市形成史について略述する。さらに水運輸送と陸運輸送との結節点である船着場、港湾 (津) における「まち」の発生例として京都の花町・先斗町、次いで交通と都市の連関盛衰について青函連絡船の歴史を回顧しながら、青森市JR駅前地区の盛衰について考究する。そして、青森市の再興には東北新幹線の青森までの開業と同時に、これに接続する北海道新幹線の速やかな函館までへの延伸整備が必要であることを論述する。最後に福岡の「まちづくり」戦略を概観しながら、それとの関連において交通システム整備と「まちづくり」の連動の重要性について論究しようとするものである。
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