土木計画学研究・論文集
Online ISSN : 1884-8303
Print ISSN : 0913-4034
ISSN-L : 0913-4034
伝統的集落における道路空間の視覚的分節の特徴
大山 勲花岡 利幸北村 眞一
著者情報
ジャーナル フリー

1996 年 13 巻 p. 469-476

詳細
抄録

本研究は、「非計画的に作られたにも関わらず、繰り返し出現する形」として「伝統的集落の道路の縦断方向の視覚的分節 (見通し距離)」に着目し、その特徴を明らかにすることによって、人間にとって自然で暖かみのある今後の住宅地設計の一助とすることを目的とする。茨城県と山梨県の49地区を選定し調査分析を行った結果、道路空間分節は中央値: 約50m、95%tile値: 約100mの対数正規分布を示し、地形や立地によらない伝統的集落の一般的性質である可能性が高まった。また、この性質は道路幅員や街路網の形に因らないことが示された。道路空間分節の要因として、微地形要因、目標物要因、敷地要因、計画単位要因を提示した。

著者関連情報
© 社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top