抄録
本論文では、観光都市「京都」のエリアイメージの構造的特徴を当該エリアの観光スポットやイベントといった構成地物に着目して計量的に分析する。そのために、各構成地物間の類似度評価データにもとづくイメージ連結図ならびにLOGMAPによる属性軸図、そして形容詞対評価データを用いたSD評価法の適用をそれぞれ行い、エリアイメージの空間布置特性を明らかにした。これらの分析結果より、観光客と地元とのエリアイメージ構造を規定する構成地物の抽出ができ、さらに両者の差異をイメージ集塊性や属性軸での特徴点として把握できた。