1999 年 16 巻 p. 255-263
本研究は、名古屋市の中川運河を対象事例とし、大都市における運河がその役割を変化した場合、周辺の土地利用にどのような変化を与えるか、さらに、これに対応した計画の変化を明らかにする。中川運河は、運河の整備とその後背地の整備により、工業開発を目的として整備されもので、その周辺地区は、主に工業地域に指定された。以降中川運河周辺地区は運河を利用した原材料の搬入などを行う工業地帯として発展した。戦後モータリゼーションの発達などにより、運河の機能は著しく変化し、新しい土地利用計画が定められ、新しい使い方が模索されている。