1999 年 16 巻 p. 587-590
本研究は, ロジットモデルのIIA特性を緩和する2つのモデル, Mixed Logit Modelと構造化プロビットモデルについて, 鉄道経路選択モデルを対象に推定特性を比較分析した. Mixed Logit Modelは従来から定式化の制約があったものの, これ解決する新たな定式化が可能となり, 理論的整合性のより高いモデルとなった. 3肢選択を対象とした両モデルによる推定では, 構造化プロビットモデルの方が推定の安定性, 所要時間とも優れている結果となったが, 選択肢集合の設定方法など新たな検討課題も明らかとなった.