1999 年 16 巻 p. 809-814
メトロマニラにおけるジープニーを、定路線型のパラトランジットの代表的存在として捉え、その路線起終点における挙動について、需要変動の調整から生じる滞留行動に着目し、滞留行動を決定している構造を明示することを目的として分析を行った。ジープニーの路線起終点における乗降・滞留場所に関する調査から滞留行動の約9割が路上で行われていることを明らかにした上で、滞留行動に関する調査を行った。その結果、時間帯によるジープニーの滞留行動の差違を実証的に明らかにし、滞留行動に関する汎用性の高いシミュレーションを構築することができた。また、感度分析より乗客待ち時間を増加させないような最低運行台数を示すことができた。