土木計画学研究・論文集
Online ISSN : 1884-8303
Print ISSN : 0913-4034
ISSN-L : 0913-4034
道路特性と経路の形状要素を考慮した散歩経路の利用構造に関する研究
外井 哲志坂本 紘二井上 信昭中村 宏根本 敏則
著者情報
ジャーナル フリー

1999 年 16 巻 p. 869-878

詳細
抄録
著者らはこれまで、散歩行動実態調査に基づいて、散歩者の行動実態、散歩行動分類、散歩経路の道路特性を分析してきたが、本研究では引き続き、散歩経路の利用構造について分析を行った。 その結果、(1) 散歩経路においては沿道に自然の要素が豊かな道が選ばれており、道路の選好の傾向は多くの散歩行動グループに共通であること、(2) 経路形状要素のうち環状路は主に川沿いの道を中心に、立寄路は野原や田畑・農園沿いの道を中心に、出発路・接続路は市街地の道を中心に構成されていること、散歩行動分類によって散歩距離は大きく異なり、散歩距離は環状路の歩行距離と正の相関関係にあること、(4) 散歩経路は環状路と往復路がそれぞれ1本づつで構成された形状をしたものが中心である、などを明らかにすることができた。 最後に、これらの分析結果に基づいて、散策路の整備指針の提案を行った。
著者関連情報
© 社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top