2000 年 17 巻 p. 345-351
高架構造の都市高速自動車道周辺における早朝の時間帯の低周波音の実態を調査した。音圧レベルはエネルギー平均値で70~90dBであり、一般の道路沿道のレベルとほぼ同じ値であった。また、周波数特性には2~6Hzと9~16Hzの2つの帯域に卓越成分がみられた。2~6Hzの帯域の卓越周波数は支間長の逆数と非常によい相関を示した。一方、9~16Hzの帯域の卓越周波数には橋梁の支間長との関連はみられなかった。さらに、振動板の音響放射理論を用いてコンクリート板と鋼板の音響放射効率を計算した。その結果、2~6Hzの帯域ではコンクリート板の方が鋼板に比べ10~20dB音に変換されやすいことがわかった。