2000 年 17 巻 p. 547-558
駅空間を構成する要素として、様式空間の本屋と機能的空間のトレイン・シェッドがあげられるが、本研究ではトレイン・シェッドの構造的発展が目指した空間を形態別に明らかにした後、トレイン・シェッドが温室技師の提案した教会をモチーフとした大空間を、その技術・システムとともに鉄道・温室技師が適用したことにより発展したことを明らかにした。さらに、本屋とトレイン・シェッドの関係の歴史的変遷及びその背景を明らかにし、建築史におけるトレイン・シェッドの位置付けを示した。