二輪車が信号交差点の交通容量に及ぼす影響について

抄録

二輪車が信号交差点の交通容量に及ぼす影響を定量化するために、二輪車混入率が30%を超えるハノイとバンコクの交差点において車頭間隔の計測を行った。飽和交通流率に関しては二輪車の相対位置、発進遅れに関しては、停止線後の二輪車車群数を説明変数とする回帰式を作成し補正係数を求めた。相対位置に応じて飽和交通流率に10-40%の減少が見られた。さらに、特定の相対位置に対する飽和交通流率の補正係数から二輪車の乗用車換算係数が求まる事を明らかにするとともに、両都市のデータからその係数がおおよそ0.6であることを示した。発進遅れに関する回帰式に関しては、説明変量の選択を含め改良の余地がある。