2002 年 19 巻 p. 213-220
パブリック・インボルブメントは、計画案の策定に対して、広く住民意見や意思を調査し、かつ決定のプロセスを共有し得る手法である。しかしながら、道路計画におけるPI手法の活用については、具体的な指針や研究は乏しく、手探りの状態で実施されているのが現状である。本研究では、道路計画の構想段階におけるPI手法の課題、方向性を検討することを目的とする。具体的には、全国調査として構想段階のPI手法の適用事例を抽出し比較分析を行い、また、事例調査として国道8号加賀道路におけるPI手法を活用した道路計画の策定プロセスを評価し、この2つの調査からPI手法の課題、留意すべき事項についてまとめている。