土木計画学研究・論文集
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河川流域における人口減少を考慮した水環境保全計画に関する考察
河合 俊介高木 朗義
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2004 年 21 巻 p. 309-316

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抄録

わが国の将来人口は近年における少子化の影響を受け, 2006年以降減少していくと見込まれている. 水環境保全計画を立案する場合には, このような人口減少の問題を考慮するとともに施設整備や自然浄化による時間遅れも勘案しなければならない. そこで本研究では, 長良川を対象とし, 以上の点を踏まえて排水処理施設の整備タイミングを検討するとともに, 人口減少が水質や生産量, 生涯効用に与える影響を分析した. また人口減少の不確実性に対する影響を見極めるため, 人口減少率や利子率, 生産効率等に対する生涯効用の変化について感度分析も行った. その結果, 排水処理施設の早期建設の必要性や将来の不確実な要因が水環境保全計画に及ぼす影響を確認することができた.

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