抄録
日本は未曾有の超高齢社会を迎えようとしており,障害者対応としてリハビリテーションロボットに多くの期待が集まっている.藤田保健衛生大学では5種類のロボットを開発中であり,本稿では開発現況について報告する.(1)WPALは対麻痺者の歩行再建を目的とした内側系ロボットである.(2)自立歩行アシストは,片脚に麻痺を有する患者が安全・快適に歩行できることを目標として開発中である.(3)歩行練習アシストは片麻痺患者の歩行練習を支援するためのロボットである.(4)バランス練習アシストが提供する新しいバランス練習は,運動学習の観点から見て多くの利点を持つ.(5)移乗ケアアシストは介護者の身体的負担を軽減することを目標とし,移乗動作とトイレ動作をアシストする.