抄録
本研究は, 港湾施設の耐震設計における設計震度選択問題を対象に, その実績から, 港湾施設の地震被災リスクにおける, 被害額や生起頻度に関する評価特性を計測することを目的に, はじめに, 貨物輸送における経済損失も考慮した港湾施設の設計震度選択の枠組を独自に構築し, 全国の重力式岸壁のコンテナバースにおける設計震度選択問題を対象としてリスク評価特性を計測した. その結果, 年生起確率については, 筆者らの従来の結果とも概ね一致するいっぽう, 被害額については, 額の小さい領域では最大10倍程度大きく評価されるものの, 額の大きい領域では実際の被害額より評価値が小さくなる結果となった.