土木計画学研究・論文集
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フェリーのバリアフリー化が障がい者ならびに介助者にもたらす便益に関する研究
木村 一裕清水 浩志郎横山 哲
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2004 年 21 巻 p. 829-835

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抄録
海上交通は高齢者や障がい者にとって重要な交通手段である。本研究では, フェリーのバリアフリー化が障がい者の旅行にもたらす便益について, 1) フェリー利用環境がバリアフリー化されたことによって, 障がい者がいつでも単独で行動できること, またそれによる個々の行動回数の増加とバリアフリー化されたフェリー全体の魅力向上によってもたらされる旅行回数の増加の把握, 2) フェリーがバリアフリー化された場合に, 乗務員や付添者の介助が不要になることで削減される負担の把握, の2つにより明らかにする。
分析の結果, 障がい者1人がフェリーを1回利用することによる便益の増分は2943円と推定された。また, バリアフリー化によってフェリーの魅力が向上することで, その利用回数は若干増えて平均2.7回/年になるという回答により, 年間での便益の増分は1人当たり, 2943円×2.7回≒7946円が見込まれることが明らかとなった。また, 介助負担については, 1人1回あたり4555円の削減効果となることが明らかとなった。このような方法は他の交通手段のバリアフリー化に対しても適用が可能と考える。
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