抄録
本研究では, 到着地に時刻制約を持つ出発時刻選択問題を取り上げ, その均衡状態において総スケジュールコストが最小化されていることを示している. 道路利用者の道路利用時刻を調整することによって渋滞を解消・緩和させる研究は「需要分散政策」として知られているが, これまでの需要分散政策では利用者の道路利用希望時刻の存在を明示的には考慮していなかった. このため政策が本当に社会的に最適かどうかの評価に問題が残っていた. この問題の解決を助けるため, 本研究では出発時刻選択問題を用いて道路利用希望時刻の存在を考慮した解析を行い, その結果「均衡状態においては総スケジュールコストが最小化されている」という定理を証明した.