2005 年 22 巻 p. 541-550
中京都市圏における世帯の自動車・二輪車保有行動を, 1) 居住地の交通利便性, 2) 自動車・二輪車保有の相互作用, 3) 保有行動の経時変化, に着目して分析した.交通利便性には交通手段選択モデルの期待最大効用の考えに基づいたアクセシビリティ指標を複数検討し, 自動車・二輪車保有行動は2変量オーダードプロビットモデルで表現した.モデルは3時点で構築し時点間比較を行うと共に, 移転性の評価も行った.分析の結果自動車・二輪車保有行動における補完関係や, 保有行動に影響を与える要因の経時変化の傾向が明らかになると共に, 高い移転性の期待できるアクセシビリティ指標についての知見が得られた.