土木計画学研究・論文集
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津波常襲地域における災害文化の世代間伝承の実態とその再生への提案
金井 昌信片田 敏孝阿部 広昭
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2007 年 24 巻 p. 251-261

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抄録

災害常襲地では, 度重なる被災経験から得られた知恵や教訓によって築き上げられた, 災害から身を守るための “コツ”, いうなれば “災害文化” が存在するものと考えられる. この災害文化が地域に定着することは, 災害に強い社会をつくる上で有効であると考えられる. 本稿では, 災害文化の伝承過程として, 親子間での津波に関する知識の伝承に着目し, 災害文化の実態を把握した. その結果, 親子間で津波に関する伝承機会が減少していること, 子どもの津波避難に関する具体的な知識が不足していることが明らかとなった. また, それを踏まえて, 災害文化を醸成するための一つの方法として, 学校における防災教育を提案した.

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