抄録
本研究では, ETCデータを活用した旅行時間信頼性評価手法を構築し, 2006年度1年間のデータを用いて既存の高速道路ネットワークが提供するサービスの質を旅行時間信頼性の観点から分析した. 個人の走行特性が含まれたETCデータを用いてサービスの質を評価するために, 時間帯ごとの15分間平均値を適用し, 休憩車両, 事故・工事事象等の外れ値は処理する必要性があることを示した. 分析対象区間の時間信頼性について信頼性評価指標でもって定量化することで, 区間・月・時間帯によってサービスレベル特性の差異が存在することを確認した. 一連の分析結果から信頼性評価指標を平均的なサービスレベルと併せて評価する必要性があることを述べた.