2009 年 26 巻 p. 365-375
熊本市中心市街地を対象として再開発の事業化スキームを提案した.そこでは,具体的な実証調査研究のための街区を設定し,整備目標と街区の空間構成モデル,整備手法や運営手法などを提案し,ワークショップを通じてこれらのスキームが実行可能かのフィージビリティスタディを行った.さらに,再開発の対象となる街区の全ブロックの再開発を目的としたコミュニティファンドが存在すると仮定し,その最適な資金計画を検討した.その結果,ブロック別再開発や一括型再開発では難しい場合でも,連鎖型再開発では全ブロックの再開発が可能となる場合があることが示された.