土木計画学研究・論文集
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中山間地域住民の生活利便性が居住継続意向に及ぼす影響の分析
有川 つばさ塚井 誠人桑野 将司藤山 浩山田 和孝
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2009 年 26 巻 p. 383-391

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抄録

 中山間地域では,生活関連サービス拠点の集約により,住民の生活利便性の低下が進んでいる.本研究では,中山間地域の居住地再編施策の検討を念頭に置いて,現在の地域住民の生活関連サービスの充足先や利便性の実態と居住継続意向を統計的に分析した.その結果,中山間地域の中でも縁辺に居住する住民は,居住地から離れた施設の利用を強いられていることが明らかとなった.また定住意向に関しては,買物サービスへの移動利便性の高さと,利用可能自動車の保有の有無が影響していることが明らかとなった.居住地再編施策に関しては,短期的には住民に受け入れられないが,中長期的な地域の持続可能性を確保する上では重要なことが明らかになった.

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