土木計画学研究・論文集
Online ISSN : 1884-8303
Print ISSN : 0913-4034
ISSN-L : 0913-4034
高速道路の工事規制始端部における規制材配置と車両挙動との関連性分析
飯田 克弘日暮 智紀高橋 秀喜Jian Xing山下 和彦
著者情報
キーワード: 集中工事, 安全性
ジャーナル フリー

2010 年 27 巻 p. 983-990

詳細
抄録

 本研究では,工事規制始端部における規制材配置と車両挙動との関連性を,潜在的追突危険性を表すPICUDを用いて分析した.その結果,交通量が多い場合に潜在的危険性が高くなる車両が多く,走行車線規制時はギャップ後方車,追越車線規制時は車線変更車の危険性が高くなることが知見として得られた.また,規制する車線によらず規制材が車線内に配置され始めた地点でPICUD最小値の集中が確認された.走行車線規制時は狭いギャップへの強引な車線変更および複数の車両の同じ地点での同じギャップへの車線変更が,追越車線規制時は狭いギャップへの車線変更および車線変更車の速度が速いことが.PICUD低下の要因となる可能性を把握した.さらに,追越車線規制時に規制材配置変更した状況で取得したデータを潜在的追突危険性の観点から分析し,現行の規制材配置の場合に得られた結果と比較したところ,効果の現れ方に違いはあるものの,現行より規制始端部を強調すると,潜在的追突危険性の観点から改善効果がある可能性を確認した.

著者関連情報
© 社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top