抄録
米国では、1980 年代半ば以降、祖父母が世帯主として、親の代わりに実孫の養育義務
を負うタイプの「世代間家族」が急増し、社会問題視されている。祖父母は、「二度目の
子育て」という新たな役割を獲得する一方で、精神的にも経済的にもさまざまな課題に
直面してしまう。世代間交流の研究では、祖父母と孫の世代間家族に特有の課題を世代
間関係の重要なテーマとして位置づけ、その実態について検証したり、支援体制を整え
たりしてきた。
本稿では、祖父母と孫の世代間家族において孫を養育する祖父母の現状に焦点をあて
て、祖父母が抱える課題や家族内の私的な問題に対する世代間介入の意義について明ら
かにすることを目的とする。