2014 年 4 巻 1 号 p. 117-122
本研究の目的は、大学生の児童期以前における祖父母との交流頻度の視点から、 現代の大学 生の高齢者イメージについて検討していくことである。 調査対象は、東京都・埼玉県の大学生 450名(有効回答数408名)であった。 測定には、 SD (Semantic Differential)法を用いた。 その 結果、「有能性」 「活動・自立性」 「幸福性」 「社会的外交性」の下位因子において交流頻度高群 の方が交流頻度低群よりも有意に平均得点は高かった。 祖父母との交流頻度が高かった大学生 は祖父母からケアされたという体験の積み重ねを通して、 高齢者の人格や精神面における能力、 高齢者の活動性や自立性、 高齢者自身の幸福感に関する要素、 社会へ向かう積極性をそれぞれ 高く認識していた。