日本世代間交流学会誌
Online ISSN : 2758-5905
Print ISSN : 2185-7946
高齢者が若者に抱く世代差意識とその対処法略についての探索的研究
村山 陽高橋 知也村山 幸子二宮 知康竹内 瑠美野中 久美子藤原 佳典
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2014 年 4 巻 1 号 p. 95-101

詳細
抄録

本研究では、地域高齢者が若者に抱く世代差意識を把握するとともに、その対処方略を探索的に明らかにすることを目的とした。東京都A区在住の65歳以上の高齢者47名を対象にインタビュー調査を行い、KJ法を参考に質的分析を実施した。その結果、若者に対する世代差意識として、①会話不成立の不安、②価値観の相違、③恐怖や不安感が認められた。さらに、若者に対する世代差意識の対処方略として、 ①行動的方略 (積極的な働きかけ、次世代への忠告・助言)および②認知的方略 (共感的態度、 共有意識の形成)を用いていることが明らかにされた。本結果から、 世代差意識の解消に向けてこれら2つの方略を段階的に使用することが有効 な手段になることが推測される。

著者関連情報
© 2014 日本世代間交流学会
前の記事 次の記事
feedback
Top