抄録
平成13年に「舗装の構造に関する技術基準」の通達により, 車道および側帯の舗装が備えるべき必須の性能指標が示された. しかし, 舗装構造全体の性能を表わす指標である「疲労破壊輪数」については, 具体的な方法が提示されていなかった. そこで, 舗装体の健全度を現地で簡易に評価できる手法としてFWDに着目し, 直轄国道におけるアスファルト舗装の長期の調査データに基づいた検討を行った. その結果, 施工後の路面のたわみ量 (D0) から当該舗装の疲労破壊輪数を推定できることがわかり, 都道府県・市町村道を含めたこれまでのFWDの測定データからも, 今回の推定式の妥当性が確認できた. また, 推定式の適用範囲や残された課題についても整理して示した.