抄録
筆者らは, 通常の舗装材料として広く使用されている加熱アスファルト混合物に対し, 地球温暖化防止などの環境保全の観点からの対策を取るべく, 製造時あるいは舗設時における温度条件の低減が可能な, 新しい概念を導入した技術を開発してきた. この技術は, その特長を活かしたさまざまな用途への適用が考えられ, 従来の技術では対策が取りにくい事案の改善が図れる可能性がある. ここでは, 排水性舗装用アスファルト混合物, 半たわみ性舗装用アスファルト混合物, 着色舗装用カラーアスファルト混合物, および砕石マスチックアスファルト混合物について, 適用の有効性を検討した. その結果, 本技術の適用により, 製造や舗設におけるさまざまな課題の改善を図ることが可能であることがわかった.