ペット栄養学会誌
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原著論文
鶏肉あるいは鰹肉をパパインで分解して調製したペプチド性キャットフード素材の嗜好性に対する影響
大畑 素子有原 圭三石川 伸一伊藤 良
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2010 年 13 巻 1 号 p. 1-6

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抄録
鶏肉あるいは鰹肉といった畜魚肉を原料としたペプチド性素材を添加したキャットフードの嗜好性を検討した。畜魚肉をパパインで分解したものをペプチド性素材、パパイン処理しない未分解のものを未分解素材として、ネコ用総合栄養食基準 (成ネコ期) に基づいた原料に各素材を10%添加してドライフードを調製した (ペプチド性素材添加フード、未分解素材添加フード)。雑種ネコを対象に、食べ残し量比較試験、採食量比較試験および食いつき試験によりペプチド性素材添加フードの嗜好性を評価した。その結果、基本原料のみからなるフードからペプチド性素材添加フードに切替えた際、食べ残し量が著しく減少した (切替え前 : 平均12.6g/day, 切替え後 : 平均3.0g/day)。また、ペプチド性素材添加フードと未分解素材添加フードを並べて給餌させた結果、採食量に差はなかったが、20頭中16頭はペプチド性素材添加フードから採食を開始し、ペプチド性素材添加フードの方がネコの食いつきが良いことが判明した。
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© 2010 日本ペット栄養学会
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