ペット栄養学会誌
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解説
猫の甲状腺機能亢進症の栄養管理
Todd Towell
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2012 年 15 巻 1 号 p. 24-34

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抄録

甲状腺機能亢進症は現在、高齢猫で最も多い内分泌障害として認められている。世界中で発生しているにもかかわらず、この発生機序は依然として不明である。猫の甲状腺機能亢進症の従来の管理方法には、甲状腺摘出、抗甲状腺薬、および放射性ヨウ素がある。手術や放射性ヨウ素が非可逆的な治療法であるのに対し、経口抗甲状腺薬は甲状腺機能亢進の可逆的な管理のため用いられ、その効果を維持させるためには毎日の投薬が必要となる。これら3つの治療方法はいずれも有効だが、リスクを伴わないものはない。最近の研究から、甲状腺機能亢進症の猫に対する第4の新たな治療選択肢の存在が立証されている。低ヨウ素食を給与することで、猫の甲状腺ホルモン濃度が低下し、甲状腺機能亢進症の臨床徴候が緩和される。甲状腺機能亢進症の管理は現在、猫に食事を与えるのと同じほど、安全かつ容易なものである。

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© 2012 日本ペット栄養学会
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