2019 年 22 巻 Suppl 号 p. suppl_37-suppl_39
糖尿病の猫には炭水化物を制限した高蛋白・低炭水化物食を処方するが、基礎疾患や併発疾患を有する場合があり、その際にはそれらに対する食事療法を優先すべきであるとされている。しかし腎臓病用療法食は低蛋白食で脂質と炭水化物の割合を増やしており、理論上は血糖値が増加しやすい組成となっている。従って一般的にはインスリン投与量は増量した方が良いと推察されるが、今回、腎臓病用療法食に変更し十分な水和をしたことで、血糖値が上手くコントロールできるようになり、インスリン投与量を減量できた猫の2症例を報告する。