ペット栄養学会誌
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「カルスポリン」の投与が犬の腸内細菌叢に及ぼす影響
三谷 真由美大嶋 知子中村 紀子宮崎 博
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2002 年 5 巻 Supplement 号 p. 27-28

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抄録

カルスポリン(Bacillus subtilis C-3102 株芽胞 カルピス株式会社)は,飼料に添加することにより家畜の腸内細菌叢を改善し,成長に有利な影響を与える[1],[2]。犬におけるカルスポリンの効果を確認するため,健康なビーグル10頭にカルスポリン添加ドッグフードを4週間給与したところ,Bifidobacterium及びLactobacillusの増加が確認された。また,4才以下の若齢犬と13才以上の老齢犬の腸内細菌叢を比較したところ,老犬ではLactobacillusの菌数の減少が認められ,老化に伴う腸内細菌叢の悪化が示された。犬においてもカルスポリンが腸内環境を改善することが示され,特に腸内細菌叢が悪化している老齢犬において改善効果が高いと思われる。

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