2002 年 5 巻 Supplement 号 p. 29-30
酪酸および共役リノール酸生成能の高い細菌,Butyrivibrio fibrisolvensをイヌの糞中混合微生物系に添加し,どの多糖類をエネルギー源とした場合にその菌数が増加するかを調べた。限界デキストリンまたはペクチンを基質として培養した場合には,24時間後の総菌数に対するB.fibrisolvensの菌数の割合は増加しなかったが,キシランを基質とした場合には,B.fibrisolvensの添加により総菌数に対するB.fibrisolvensの菌数の割合が増加し,酪酸生成も増加した。従って,餌中のキシラン含量を増加させれば,大腸内のB.fibrisolvensの数を増加させることができると思われた。