ペット栄養学会誌
Online ISSN : 2185-7601
Print ISSN : 1344-3763
ISSN-L : 1344-3763
繊維源の違いがウサギの血漿中コレステロール濃度に及ぼす影響
鈴木 麻実岡部 愛子清水 玲子松本 力宮原 晃義武石 勝石川 信幸堀 弘義小牧 弘
著者情報
ジャーナル フリー

2003 年 6 巻 3 号 p. 113-120

詳細
抄録

本実験は,異なる繊維源がコレステロールの吸収阻害効果に及ぼす影響をウサギで調べた。異なる繊維源であるビートパルプ,大豆皮,アルファルファー,サフラワー粕の4試験飼料に各々0.5%コレステロールを添加した供試飼料を給与し,消化試験を実施するとともに血漿コレステロール値を測定した。血漿中総コレステロール・遊離コレステロール値の経時的変化では,ビートパルプが他の繊維源に比して最も低い値で推移し,コレステロールの吸収阻害効果が高いことを示唆した。大豆皮,アルファルファミールの血漿中総コレステロール値は同程度に推移した。大豆皮を給与したウサギの糞中コレステロール排泄率が他の飼料区に比して高いことから,大豆皮はコレステロール排泄に有効であると推察した。以上の結果,ビートパルプと大豆皮は肥満予防効果が同様に期待できるものと考えられた。

著者関連情報
© 日本ペット栄養学会
次の記事
feedback
Top